2020年3月16日
A5:オープンループ制御とクローズドループ制御の違いはどの様なことなのかご質問をいただきます。
今回はヒステリシスの違いについてご紹介させていただきます。
1.オープンループ制御の場合
センサ等を使わずフィードバック制御を行っていないので、
ヒステリシス(変位動作の直線性)の補正をしておらず、
入力信号に対する変位の直線性が悪くなります。
2.クローズドループ制御の場合
センサ等を使いフィードバック制御を行うことで、
ヒステリシス(変位動作の直線性)が補正され、位置決め精度を高めています。
参考程度の資料となりますが、オープンループ制御とクローズドループ制御の
比較グラフの動画がございますので、参考にしていただければ幸いです。
「指令信号と変位動作(直線性)」
「ヒステリシスとは」
ピエゾ素子が持っている物性のひとつです。
ピエゾ素子の印加電圧と変位量の関係は完全な比例ではなくヒステリシス特性がみられます。
例えば0~100Vで100μm変位するピエゾ素子として、
電圧を0Vから100Vまで直線的な信号を入力したときに
変位の動作は始点から終点までを直線的に繋ぐ動作をしません。
さらに0V→100Vと100V→0Vの行きと返りでは同じところを通りません。
この時の非直線性誤差としてヒステリシスは変位量のおよそ 10%現われます。
また、50Vの信号を入力したとしても、50μm変位するとはかぎりません。
下記のグラフはピエゾアクチュエーターの変位特性を表しています。
何かご不明な点等ございましたらお気軽にご連絡ください。
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