Q6:オープンループ制御とクローズドループ制御でのクリープの違い

2020年4月23日

A6:オープンループ制御とクローズドループ制御ではクリープによる静定性に大きな違いがあります。

1.オープンループ制御の場合
クリープをセンサ等で補正せず使用するため、静定性は悪くなりますが比較的安価となります。

2.クローズドループ制御の場合
弊社クローズドループではクリープをひずみゲージセンサ又は静電容量型センサを使い補正し、
精度を高めています。

2-1.ひずみゲージセンサの場合
接触型で可動部に接着して測定しています。
センサと可動部に接着剤が介在する影響かクリープ現象が出る可能性があります。
ただ、クリープがどの程度出るかは、製品や使用方法により異なります。

2-2.静電容量センサの場合
非接触型でピエゾアクチュエータ、ステージに内蔵され、
可動部の空間を測定しているため、ひずみゲージよりも精度が高くなります。
ただし、ひずみゲージセンサと比べ価格が高くなります。

参考程度になりますがひずみゲージセンサと静電容量型センサの比較動画がありますので、ご参照ください。

「歪ゲージセンサ、静電容量センサのクリープ」

「クリープ」とは

ピエゾ素子が持つ物性のひとつです。
クリープとは目標変位量で電圧の入力を止めても、変位が続いてしまうことです。
例) 変位量100μmのピエゾ素子を使用するとします。
0μm→100μm変位させるために0Vから150Vの印加をとめたとしても、
変位が100μmで止まらず徐々に変位が変わってしまうことです。

他にもピエゾアクチュエータ(ピエゾステージ)、ピエゾドライバ(ピエゾコントローラ)について説明させていただいているQ&Aや技術資料がございますので、ご興味がございましたらご覧ください。

【 Q6:オープンループ制御とクローズドループ制御でのクリープの違い】に関連があるQ&A
Q1:ピエゾアクチュエータを駆動するには?
Q2:オープンループ制御・クローズドループ制御とは?
Q5:オープンループとクローズドループでのヒステリシスの違い
Q8:ピエゾアクチュエータの共振周波数について
Q9:ピエゾアクチュエータの発熱の問題について
Q12:ピエゾアクチュエータを選ぶのに必要な仕様条件
Q15:ピエゾアクチュエータ、ピエゾステージの位置決めの精度とは?
Q16:ピエゾアクチュエータの固定について
Q17:ピエゾアクチュエータ(ピエゾ素子)の駆動方法について
Q18 当社ピエゾドライバ、ピエゾコントローラの使い方について
Q22:矩形波(step波形)での駆動の際の注意点
Q26:ピエゾアクチュエーターとは
Q28:ピエゾアクチュエータの種類

技術資料
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